フェアトレードチョコレートは、適正価格による公正な取引で、生産者の生活向上を支援するチョコレート。
チョコレートの原料カカオの約7割は、西アフリカ地域で生産されています。
カカオ生産国では、農薬の使用や森林伐採などにより生態系や環境が破壊されたり、子どもたちが危険な労働を行うことが多く、世界的に問題意識が高まっています。
この問題解消に取り組むべく、「フェアトレード」のチョコレートが1990年後半から登場しました。
フェアトレードとは、弱い立場に置かれて貧困を強いられている生産者たちを、公正な取引を通じて、経済的にも社会的にも自立できるよう支えていく貿易のしくみです。
フェアトレードは、二次世界大戦後に、東欧諸国の経済支援を目的に西ヨーロッパで始まったとされています。
1960年代に、イギリスやドイツに民間フェアトレード専門団体が誕生し、アフリカ・アジア諸国への支援が本格的に始まりましたた。
日本では1980年代後半からフェアトレード運動が始まり、生活協同組合や環境団体などを中心にフェアトレードが広がりました。
国際フェアトレード認証ラベルのしくみでは、原材料や商品がフェアトレードであることを認証するための「国際フェアトレード基準」が設けられています。
原料の生産者、貿易会社や商社、製造業者、販売業者まで、サプライチェーン全体において、基準が守られているかどうかを第三者機関が定期的に検査し、最終製品に国際フェアトレード認証がつけられます。
製品が国際フェアトレード認証ラベルを取得するためには、国際フェアトレード認証対象産品となっている全ての原材料が基準を満たす必要があります。
国際フェアトレードラベル機構の国際フェアトレード基準は、大きく分けて、経済的基準、社会的基準、環境的基準の3つからなります。
<国際フェアトレード基準>
経済的基準 | 社会的基準 | 環境的基準 |
・フェアトレード最低価格の保証 ・フェアトレード・プレミアムの支払い ・長期的な取引の促進 ・必要に応じた前払いの保証など |
・安全な労働環境 ・民主的な運営 ・差別の禁止 ・児童労働・強制労働の禁止など |
・農薬・薬品の使用削減と適正使用 ・有機栽培の奨励 ・土壌・水源・生物多様性の保全 ・遺伝子組み換え品の禁止など |
特定非営利活動法人 フェアトレード・ラベル・ジャパン 国際フェアトレード基準の原則より
(https://www.fairtrade-jp.org/)
フェアトレードで特に重要なことは、適正な価格で取引することです。
カカオなどの国際価格の変動が大きい産品では、市場の動向に生産者が大きく影響を受けます。
市場価格が下がり過ぎて、生産者の生活が成り立たない水準に陥らないように、産品ごとに最低価格を設定しています。
最低価格は、生産者の生活レベルを守るセーフティネットです。
<フェアトレード チョコレート購入の参考サイト>
特定非営利活動法人ACE ガーナへの支援になるチョコレート
https://acejapan.org/choco/ladybird-choco
特定非営利活動法人 フェアトレード・ラベル・ジャパン 認証製品
https://www.fairtrade-jp.org/products/licensed_goods.php
森永製菓株式会社「1チョコ for 1スマイル」
https://www.morinaga.co.jp/1choco-1smile/
フェアトレードカンパニー株式会社 【People Tree(ピープルツリー)
https://www.peopletree.co.jp/choco/