チョコレートの起源

チョコレートの起源

チョコレートの歴史はとても古く、メソアメリカで生まれました。

 

 

チョコレートの主原料であるカカオの起源は、アマゾン川やベネズエラのオリノコ川流域と考えられています。
メソアメリカでは、紀元前2000年頃からカカオが栽培されていたとされています。


メソアメリカは、現在のメキシコ南部、アテマラ、ベリーズ、エルサルバドルとホンジュラスの辺りまでの地域です。
農耕文化やマヤ文明、アステカ文明など高度な文明が繁栄しました。


カカオの最も古い痕跡は、メキシコ湾岸沿いのオルメカ文明(紀元前1500年~400年頃)にあることがわかっています。
アメリカ大陸最古の文化で、メソアメリカ文明の母ともいわれます。

チョコレートの起源

チョコレートの起源

 


マヤ文明(4~9世紀頃)においては、マヤ人はユカタン半島で農園を持ち、カカオの栽培を始めました。
マヤ文明が栄えた地域は、今のメキシコ、ベリーズ、グアテマラと、エルサルバドルとホンジュラスの国々が含まれます。


マヤ族はそのカカオ豆を利用して、苦みのある飲み物として飲んでいました。
唐辛子やバニラで風味をつけたり、トウモロコシを加えて粥にして食べたりもしていました。


マヤ族にとってチョコレートが大事な存在だったことは、マヤ文明の出土品からも知ることができます。
マヤの墓所で見つかった壺には、カカオの木を栽培しているところやチョコレートを飲んでいるところが描かれています。
チョコレートを宗教的儀式や王の儀式で用いている場面が描かれた壺もあります。


マヤ族はカカオを貨幣としても利用し、経済力の象徴でした。


その後、交易が発達し、メキシコを中心とするアステカ文明にもカカオを飲む習慣が広がりました。
アステカ文明は、14世紀以降にテノチティトラン(現在のメキシコシティ)を首都として栄えた文明です。


カカオは神秘的な力を持つものとされ、儀式の捧げ物や薬、身分の高い人々の飲み物などさまざまな用途に使われていたことが、アステカ王国の記録に残っています。


16世紀、アステカ王国はエルナン・コルテスの率いるスペインの軍隊に征服され、滅亡しました。
その後、カカオはスペイン人によって、ヨーロッパへと伝わっていくことになります。

 

 

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